ドル下げ渋り/連鎖株安警戒で円買いも、欧州通貨売りでドル選好

本日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。アメリカ発の連鎖株安への警戒から円買い先行で軟調スタートの見通し。ただ、イタリアの財政規律やブレグジットへの懸念からユーロとポンドは売られやすく、引き続きドルが選好される地合いを予想します。

ユーロは1年5カ月ぶり安値

11月12日の取引でドル/円は横ばい。アジア市場ではユーロやポンドが窓を空けて寄り付くなか、ドルの底堅さが目立ちました。ユーロ/ドルは午後に節目1.13ドルを割り込み、ストップロスを巻き込んで1.12ドル台半ばまで下落。ポンド/ドルも売りが続き、ドルは買いが強まり114円台前半に浮揚します。ただ、ユーロ/円やポンド/円などクロス円の下げが下押しする場面もありました。
欧米市場でポンド/ドルは下げ渋ったものの、ユーロ/ドルは一段安となり、一時1.1216ドルと2017年6月以来、1年5カ月ぶりの安値に沈みます。一方、ドル/円はNYダウなどアメリカの主要株価指数が約2%安となる大幅な下げが嫌気され、日中安値を下回る113円66銭まで売り込まれました。ただ、ユーロ/ドルの下落でドルが選好され、ドル/円は113円80銭台にやや値を戻してそのまま引けました。

イタリア財政の行方を注視

本日アジア市場の早朝取引で、ドル/円は113円80銭付近と前日NY終値付近で推移していますが、日本株の大幅安で円買い主導となりドルは下げやすい見通し。ただ、引き続き欧州通貨の下落基調のなか、ドルへの資金流入が見込まれます。本日から開催されるユーロ圏財務相会合で、イタリア政府は来年の対国内総生産(GDP)比の財政赤字目標を引き下げる修正案の提出に関心が集まっています。
イタリア政府の財政規律に対する考え方が緩いと判断されれば制裁などが想定され、ユーロ売り再開の可能性もあります。ただ、さすがに売られすぎとの判断から1.12ドルを割り込んだ場合には買戻しが入るかもしれません。他方、ポンドには下げ余地があり、ドルを押し上げる手がかりとなるでしょう。とはいえ、株安や欧州通貨安でクロス円の軟調推移で、ドル/円は戻りの鈍い展開を予想します。
ところで、11月6日に行われたアメリカの中間選挙で、まだ確定していない選挙区もありますが、再集計などにより共和党は上院でほぼ現状維持に落ち着きそうな雲行きです。トランプ政権は上院重点化の思惑が外れ、形勢は当初よりもかなり不利になりつつあるようです。トランプ大統領が発信する内容に注意が必要でしょう。
■主な注目材料
06:00 韓国10月輸入物価指数
09:30 豪10月NAB企業信頼感
14:00 スウェーデン10月失業率
16:00 独10月消費者物価指数
ノルウェー7-9月期国内総生産
17:00 ハンガリー9月工業生産高
17:15 スイス10月生産者物価指数
18:00 チェコ9月経常収支
18:30 英雇用統計
19:00 独11月ZEW景気期待指数
ユーロ圏ZEW景況感指数
未定 ユーロ圏財務相会合
20:00 ポーランド9月経常収支
ロシア7-9月期国内総生産
イスラエル10月貿易収支
ブラジル9月小売売上高

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