ドルは底堅い/ブレグジットでポンド売り警戒、ドル選好地合い継続

本日のドル/円は底堅い値動きが続きそうです。イギリスの欧州連合(EU)離脱に関し政局流動化に伴うポンド売りの再開が警戒され、引き続き安全通貨のドルと円が買われる見通し。ただ、連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め姿勢軟化で、ドルの戻りは鈍いでしょう。

ドル急落も引けにかけて回復

11月15日の取引で、ドル/円はほぼ横ばい。アジア市場では日経平均株価の下落で円買いに振れやすい地合いでしたが、値ごろ感による国内勢の買戻しで下値の堅さが目立ちました。また、ユーロ/ドルは安値圏から持ち直してもイタリアの財政規律でEUの欧州委員会から制裁を受けるとの観測が根強く、売り買い交錯でドル/円は方向感のつかみにくい値動きが続きました。
欧米市場に入ると、イギリスのラーブEU離脱担当相辞任の報道を受け、ポンド売りが強まり、ユーロもそれに追随。また、アメリカの10年債利回りの低下や株安など混乱は広がり、リスク許容度の低下で鮮明になった円買いで、ドルは113円10銭まで売り込まれる場面も。ただ、ドルは安全通貨として見直され引けにかけて持ち直し、最終的には前日とほぼ変わらずの113円61銭で取引を終えました。

米FRB議長の慎重姿勢を嫌気も

本日のアジア市場早朝の取引で、ドル/円は113円50銭台でもみあい。日経平均先物はプラス圏で推移しており、日本株高を手がかりとした円売りでドルは113円半ばから下げづらい値動きとなりそうです。アジア市場では本邦勢の押し目買いで、引き続き下値の堅い値動きを予想します。ただ、市場センチメントは悪化しており、中国株や欧米株式先物が弱含めば円買いに押される場面もあるでしょう。
欧米市場では、ブレグジットをテーマに再び荒い値動きとなる見通し。イギリスのメイ首相がまとめた離脱草案への批判が高まっており、与党から不信任決議案が提出されれば、保守党内での同首相の求心力の弱さを考えると退陣につながる可能性も否定できません。そうした観点からドルと円の買いは継続するものの、パウエルFRB議長がやや慎重な見解を示しており、ドル買いは鈍いと予想します。

ブレグジットの混乱は長期化へ

ブレグジットに関してはハード路線かソフト路線か、どちらのサイドに寄っても逆サイドから反発を受けるため、誰が首相になっても同じ展開となるでしょう。イギリスの国内ではEU離脱を問う国民投票の再実施を求める声があるようですが、そこで「離脱」派が勝てばブレグジットは加速するでしょうか。逆に「残留」派が勝ったら、前回の選挙からの2年半は何だったのかという議論にもなります。
いずれにしても、混乱は長期化しそうです。
■主な注目材料
09:30 シンガポール貿易収支
13:00 マレーシア7-9月期経常収支、国内総生産
16:00 独10月生産者物価指数
トルコ9月工業生産
17:00 チェコ10月生産者物価指数
17:30 香港7-9月期国内総生産、10月失業率
未定 英インフレ報告公聴会
19:00 ユーロ圏10月消費者物価指数
22:00 ロシア鉱工業生産
22:30 カナダ9月製造業出荷
23:15 米10月鉱工業生産、製造業生産

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