ドル伸び悩み/欧州通貨売り継続でドル選好も、米当局者発言に警戒

本日のドル・円は伸び悩む値動きとなりそうです。引き続き欧州通貨を中心とした展開で、安全通貨のドル選好地合いとなる見通し。ただ、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)当局者の発言も注目され、引き締めに慎重な見解に思惑がドル買いを弱めるでしょう。

NY市場でドル一時113円64銭

11月26日のドル/円は堅調。アジア市場では前週末のアメリカ株安を嫌気した円買いが先行すると予想されたものの、株式市場は2025年大阪万博開催のご祝儀相場となり、日本株高を好感した円売り基調に。そこに国内実需筋のドル買いが重なり、ドル/円は113円台を回復。その後、ユーロ/ドルのしっかりした値動きで、ドルは113円30銭付近の売りに上昇を阻まれる場面が目立ちました。
ただ、欧米市場ではドラギ欧州中銀(ECB)総裁など当局者がユーロ圏経済の下振れに言及し、イタリア予算編成に関する楽観ムードで買われていたユーロは、逆に売り先行となります。前週の好調なブラックフライデーの報道などでアメリカは株価が急反発し、ドルを押し上げました。ドル/円は113円30銭、113円50銭と節目を上抜け、113円60銭台まで上値を伸ばし、そのまま引けました。

今週米当局者発言に思惑

27日の早朝のアジア市場で、ドル/円は113円50銭台でのもみ合い。この後は日経平均株価の堅調地合いを手がかりに円売りが進み、ドル高に振れやすい値動きとなりそうです。
また、イタリア財政に対する過度な懸念は弱まるものの、域内経済の不透明感からユーロは買いづらい見通し。ブレグジットへの警戒でポンドも売られやすく、アメリカの堅調な個人消費を意識したドル買いが続きそうです。
反面、ドルは前日からの上昇ペースが速く、利益確定売りも見込まれます。今週はパウエルFRB議長など当局者の発言が予定されています。今晩はクラリダ副議長などから慎重な見方が示されれば、2020年までの利上げシナリオの修正が意識され、ドルを下押しするかもしれません。ドル/円は底堅いが上値は重いとの2018年の相場を象徴するような場面がみられるかもしれません。

2019年は円高基調も限定的か

ところで、2018年も残り1カ月あまり。そろそろ来年の市場予想が各方面から発表される時期です。外為市場では円高か円安か、憶測にすぎないとわかっていても耳を傾けたくなります。2019年に関しては、欧州発のリスクや主要国中銀による金融正常化の遅れなどでドル買い、円買いに振れやすい地合いとなるものの、米利上げ終了時期の前倒しでドル売りも見込まれます。
一方、日本は10月の消費税引き上げを控えた統一地方選や参院選で圧勝は想定できません。与党は現有議席割れの可能性は十分ありますが、かといって安倍晋三首相の引責辞任は現時点で考えにくいため、円高もあまり進まないでしょう。円売り材料乏しいのにドル/円は下げづらい、という今年と似た値動きかもしれません。
■主な注目材料
06:00 韓国11月消費者信頼感
06:45 NZ10月貿易収支
13:00 タイ10月鉱工業生産
17:30 スウェーデン10月貿易収支、生産者物価指数
20:00 英11月CBI流通業売上高
21:30 ブラジル10月経常収支
22:30 ケニア中銀定例/政策発表
22:55 米レッドブック
23:00 米9月住宅価格指数
23:00 メキシコ10月貿易収支、失業率
00:00 米11月消費者信頼感

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