ドル下げ渋り/中国減速と米利上げ鈍化に懸念も、英議会採決に警戒

本日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。中国の経済指標が低調となり、米中貿易摩擦の影響が懸念される見通し。また、米引き締め方針の鈍化も意識され、ドルは下落方向に。ただ、明日のブレグジットの議会採決を前に、ドルへの資金逃避が見込まれます。

NY終値は112円60銭台回復

12月7日のドル/円は変わらず。アジア市場では、6日のNY終値がサポート・ラインとして機能する112円60銭付近を上回り、下値の堅さが意識されました。日経平均株価の上げ幅拡大や欧州通貨の弱含みを手がかりにドル買い/円売りに振れ、112円92銭まで値を切り上げ、113円が視野に入る場面もありました。その後、節目付近で売り圧力に押され、米長期金利の低下もあってドルは失速。
欧米市場でも112円後半を中心とした値動きが続きます。米11月雇用統計で非農業部門雇用者数の予想下振れを受け、連邦準備制度理事会(FRB)の来年の利上げペース鈍化に思惑が広がり、米長期金利が低下。また、景気減速への観測からNYダウも大幅安となり、ドル売り基調が顕著に。ただ、その影響でクロス円が底堅く推移したことで、ドル/円は引けにかけて緩やかに値を戻しました。

中国経済に減速感鮮明

本日アジア市場の早朝は、ドル/円は112円60銭台でもみあい。この後は、日経平均の弱含みを受けた円買いが先行する見通し。週末に発表された中国の貿易統計で輸入の落ち込みが目立ったほかインフレ指標も弱く、景気減速が意識されそうです。上海総合指数など株価が軟調となれば日本株はさらに売られ、円買いがドルをドルを112円半ばに値を下げる可能性があります。
一方、米11月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比+16.1万人(予想+20.0万人、10月+25.0万人/修正後+23.7万人)、失業率は3.7%(予想・前月から変わらず)、平均時給は前年比+3.1%(同)となりました。市場は非農業の雇用者数に反応しましたが、失業率をみると、広義の求職者をベースとしたU6失業率がこの数カ月は下げ渋っており、改善はピークに達したようにみえます。
1カ月ほど前から先行きの米国経済に関するFRB当局者による慎重な見解を裏づけており、来年の引き締めペースの鈍化は避けられないでしょう。そうした見方から、目先は積極的なドル買いは弱まると予想します。ただし、明日予定されるイギリス議会での欧州連合(EU)離脱案の採決は政局リスクから欧州通貨が売られやすく、安全通貨のドルに資金が流入しやすい地合いが見込まれます。
■主な注目材料
06:45 NZ7-9月期製造業売上高
08:50 日7-9月期国内総生産、10月経常収支
09:30 豪10月住宅ローン指数
15:45 スイス11月失業率
16:00 独10月貿易収支
デンマーク10月貿易収支、11月消費者物価指数、生産者物価指数
トルコ7-9月期国内総生産
ルーマニア10月貿易収支
17:00 チェコ11月消費者物価指数、失業率
ナイジェリア国内総生産
17:15 インドネシア10月小売売上高
18:00 ポーランド消費者物価指数
18:30 英10月貿易収支、建設生産高、鉱工業生産、製造業生産
22:15 カナダ11月住宅着工件数、建設許可件数
00:00 米10月JOLT求人件数、11月CB雇用情勢インデックス
休場:タイ

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