ドル上げ渋り/安全通貨買い継続も、英離脱採決の延期で様子見か

本日のドル/円は上げ渋る展開となりそうです。イギリス議会のブレグジットに関する採決の延期を受け先行き不透明感から欧州通貨が売られ、安全通貨のドルに買いが入りやすい見通し。ただ、ドルには積極的な買い材料は乏しく、上昇は限定的と予想します。

ドル112円20銭台から買戻し

12月10日のドル/円は続伸。アジア市場では112円60銭台で寄り付いた後、7日に発表された米雇用統計の弱い内容が改めて材料視され、ドル売り地合いが顕著になりました。日本株の大幅安などを手がかりに円買いが先行し、112円24銭まで値を下げます。しかし、112円20銭付近は押し目買いのポイントとみられ、下値の堅さを確認するとショートカバーが入り、朝方の高値水準まで持ち直しました。
欧米市場では、イギリスのメイ首相が11日に予定していたブレグジットに関する議会採決の延期を発表すると、ポンド/ドルとユーロ/ドルが急落し、ドルを大きく押し上げます。安全通貨としてドルと円、スイスフランが買われたほか、豪ドルとNZドルの売りは小幅にとどまりました。ドル/円は113円36銭まで値を切り上げ、終値ベースでは3営業日ぶりに113円台を回復しています。

再び欧州通貨売りの地合いに

本日アジア市場早朝の取引で、ドル/円は113円20銭台で推移。アメリカのNYダウなど主要3指数の上昇を背景に日本株が買われ、円売り先行が予想されます。クロス円は底堅いため、ドルは113円前半から半ばを中心とした取引となりそうです。再びメイ政権の欧州連合(EU)との離脱交渉の行方が材料視され、欧州通貨売り/安全通貨買いとなりドル・円の上昇は小幅にとどまるでしょう。
ユーロ/ドルは、10日アジア市場まではドル売り主導のなか1.14ドル台半ばまで水準を切り上げていましたが、足元は1.13ドル半ばと、フランスの暴動事件を嫌気した売りも強まっています。とはいえ、ドルが特に見直されて買いが入っているわけではないでしょう。来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切っても、来年以降の引き締め速度は緩むとの観測から売られやすい状況に変わりはありません。
そのため、ドルが一気に114円台を回復するシナリオは描きづらい状況です。
■主な注目材料
06:45 NZ11月電子カード小売
08:50  日10-12月期法人企業景気予測
09:30 豪7-9月期住宅価格指数、11月NAB企業信頼感
10:00 フィリピン10月貿易収支
16:00 トルコ10月経常収支
16:00 ルーマニア11月消費者物価指数
17:00 ハンガリー11月消費者物価指数
18:30 英雇用統計
18:30 南ア10月金生産、鉱業製造
19:00 独12月ZEW景況感
20:00 南ア10月製造業生産
22:30 米11月生産者物価指数
22:55 米レッドブック

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