インドネシア・ルピアの相場に影響も、火山噴火で津波、大統領選は?

12月22日夜にインドネシア西部で発生した津波で死傷者は増え続けており、クリスマス休暇明けの金融市場にも影響を与えそうです。通貨ルピアは20年ぶり安値から持ち直しつつあるものの、被害状況によっては売りが続く可能性もあります。

地震によらない津波発生

報道によると、インドネシアのスマトラ島とジャワ島にあるスンダ海峡で発生した津波は、クラカトア火山の噴火による海底の地滑りが原因とみられます。噴煙は火口付近から1.6キロにものぼり、津波の高さは9メートルに達したもようです。周辺はリゾート地で多数のホテルが被災しこれまで170人超が死亡、800人近くが負傷。湾岸から1キロの内陸まで被害を受けたといいます。
世界には、噴火した場合、壊滅的な被害をもたらすスーパーボルケイノが点在し、インドネシアではアグン山が2017年から噴火が続いています。最近では観光客の立ち入りが一部で制限されるなど、警戒感が高まっていました。専門家の見立てでは、火山が連鎖的に噴火することは考えにくいようですが、今年に入って発生したグアテマラやハワイなど環太平洋地域の火山の噴火も想起されているようです。

外国人の資金流出を警戒

インドネシアは22日から週末を挟んで25日までクリスマス休暇となり、26日以降の金融市場の動向が注視されます。津波の被害状況はまだ明らかになっていないものの、インドネシア政府の財政赤字が着目され株価や金利の低下を招く見通し。夏のトルコリラ暴落の影響で10月に約20年ぶりの安値を付けた通貨ルピアは足元で持ち直していましたが、どのような値動きになるでしょうか。
米連邦準備制度理事会(FRB)は前週開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決定したものの、来年以降は利上げ回数の引き下げを示唆。それを受けてアジア通貨、特にルピアが値を切り上げましたが、インドネシア中銀は20日の定例会合で政策金利を据え置き、ルピアは再び値を下げました。国債保有が4割にのぼる外国人投資家の資金流出につながれば、下落基調に逆戻りが予想されます。

来年の大統領選に影響も

来年4月に予定される大統領選に向け、インドネシアでは現職のジョコ氏と元陸軍特殊部隊司令官のプラボウォ候補による一騎打ちによる選挙戦が続いています。現時点でジョコ氏がプラボウォ候補に支持率で大きく差をつけているもようで、今回の津波もジョコ氏へ優位に作用しそうです。ただ、ジョコ氏がさらに差をつけようとばら撒き政策に陥らないか、警戒が必要とみられます。

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