ブレグジット:英国議会でEU離脱合意案否決なら?ポンドの値動き予想

1月15日のイギリス下院における欧州連合(EU)離脱合意案の採決に向け、政府と議会の駆け引きが活発になってきました。親EU議員から提出された合意なき離脱を回避する修正動議が保守党議員の造反で可決されるなど、大きなヤマ場を迎えています。

修正動議に保守党17議員が造反

EU離脱合意案は昨年12月10日に採決される予定でしたが、メイ首相は承認は困難と判断し、年明けに先送り。ただ、政権側の説得工作は北アイルランドのバックストップ問題で支持が得られず、合意なき離脱は必至とみられていました。年が明けて1月9日から審議が再開しましたが、その前日に強硬離脱の際に税率改正を制限する財政法の修正動議を親EUの超党派議員が提出し、可決されました。


そして審議再開初日、またも親EUの超党派議員が合意案否決への対応策に関する動議を提出し、それも可決。保守党は17人が造反しています。このため、政府は議会の否決後、3日以内に代替案を議会に提出しなければならなくなり、メイ政権は議会運営で追いつめらえたと言えそうです。足元の修正動議によって政治情勢の先読みは困難ですが、ポンドはどのような値動きになるでしょうか。

内閣不信任案で保守党強硬派も造反か

議会の否決はすでに織り込まれそれ自体で急落するとは思えず、むしろ想定通りのため買戻しに振れるかもしれません。ただ、メイ政権がどのような代替策を打ち出すかにもよります。例えば、現時点では否定的ですが、3月29日の離脱を延期すれば、リスク回避はいったん後退するでしょう。また、EU側が再交渉に応じる姿勢をみせれば、同様に警戒は緩和される見通しです。


一方、野党が内閣不信任案を提出する時期も注目されます。メイ首相の代替策を見極めてからだと思われますが、絶好のタイミングなら修正動議とは逆に、今度は保守党内の強硬派が造反する可能性もゼロではありません。まさかEUを離脱などしないとみられていたのにこの状況ですから、解散・総選挙となった場合に社会主義国家にはならないとは言い切れないでしょう。

不信任案の提出がポンドの長期下落トレンドの起点かもしれません。

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