今週のドル円:下げ渋り/中国経済下振れ意識、欧州通貨売りでドル選好

1月21-25日のドル/円は下げ渋る展開となりそうです。中国経済は下振れ観測が広がるものの、米中摩擦緩和への期待感で円売り基調の見通し。また、欧州中銀(ECB)理事会では域内経済の回復の遅れが顕著となり、欧州通貨売りによるドル選好地合いが見込まれます。

中国GDP下振れは織り込み済み

21日に発表される中国10-12月国内総生産(GDP)は前年比+6.4%と、7-9月期の+6.5%を下回る公算です。2019年の成長率も6%台前半となる見通しで、減速傾向は鮮明になりそうです。それを受けた中国株安や欧米株安に振れでやや円買いに振れ、ドルは下押しされるでしょう。ただ、GDPの下振れはすでに織り込まれており、リスク許容度の低下による円買いは小幅にとどまると予想します。

ECB利上げ時期の維持を見極め

24日に開かれるECB理事会では、景気見通しが注目されます。足元で発表されたユーロ圏の経済指標は強弱まちまちですが、ドイツの鉱工業生産や域内の消費者物価指数などの悪化で当局者の慎重な発言も目立っています。そのため、利上げ時期についてECBの目指す「夏以降」が維持されるかが焦点。ユーロ/ドルは1.14ドル台の売り圧力が依然として下押し要因となるでしょう。

米「非常事態」の観測も

ドル/円は年明け早々の円急伸で今月3日には103円台に値を下げる場面もありましたが、その後は落ち着きを取り戻しています。ユーロやポンドなど欧州通貨が買いづらいなか、消去法的な買いが入り、16日には終値ベースで109円台を回復。また、18日には109円88銭まで値を切り上げ、2日に付けた今年最高値109円72銭を上抜け、節目の110円が視野に入ってきました。

前週末に報じられたトランプ政権の対中貿易関税撤廃で、両国の摩擦は緩和する方向に向かいつつあるようです。そうした思惑から円売りは継続するほか、ブレグジットの不透明感でドル選好の地合いも想定されます。ただ、アメリカの政府と議会の壁建設費をめぐる予算編成での対立が続いており、解決にはなお時間がかかりそうです。その影響による株安が、ドルを押し下げる可能性はあるでしょう。

トランプ大統領は19日、ホワイトハウスで演説し、予算成立に民主党が協力する代わりにアメリカへの不法入国者の強制送還に関し免除する措置(DACA)を延長すると提案。民主党側は抵抗しており、事態打開は困難とみられます。同大統領による「非常事態」の可能性がドル買いを弱めるでしょう。21日は米国市場が休場のため、110円台の回復は22日以降とみます。

■主な注目材料1月21-25日
中国10-12月期国内総生産(21日)
英雇用統計(22日)
独1月ZEW景気期待指数
米12月中古住宅販売戸数
トルコ1月消費者信頼感(23日)
欧州中銀(ECB)理事会/政策発表(24日)
米1月製造業・サービス業PMI (24日)
米12月耐久財受注(25日)

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